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棒鱈
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ぼうだら
ふりがな文庫
“
棒鱈
(
ぼうだら
)” の例文
うす汚ないじじいが、宅の玄関先に
棒鱈
(
ぼうだら
)
のようにぶら下っているのを、五歳になったばかりの私も、人々のうしろからのぞいて見ました。
遺産
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
四本であるけばそれだけはかも行く訳だのに、いつでも二本ですまして、残る二本は到来の
棒鱈
(
ぼうだら
)
のように手持無沙汰にぶら下げているのは馬鹿馬鹿しい。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
停年でやめた大学教授でさ、いいかい、カサカサの乾パンでさ、おまけに学のある
棒鱈
(
ぼうだら
)
ときている。
ワーニャ伯父さん:――田園生活の情景 四幕――
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
女人をして
惚々
(
ほれぼれ
)
させないではいない有名なる
巨躯紅肉
(
きょくこうにく
)
が
棒鱈
(
ぼうだら
)
のように
乾枯
(
ひか
)
らびて行くように感ぜられるに至ったので、遂に彼は一大決心をして、従来の
面子
(
めんつ
)
を捨て、忍ぶべからざるを忍び
奇賊悲願:烏啼天駆シリーズ・3
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
棒鱈
(
ぼうだら
)
乾鮭
(
からざけ
)
堆
(
うずたか
)
く、
片荷
(
かたに
)
に
酒樽
(
さかだる
)
を積みたる
蘆毛
(
あしげ
)
の
駒
(
こま
)
の、紫なる
古手綱
(
ふるたづな
)
を
曳
(
ひ
)
いて
出
(
い
)
づ
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
そして街から街へ、先に云つたやうな裏通りを歩いたり、
駄菓子屋
(
だぐわしや
)
の前で
立留
(
たちどま
)
つたり、
乾物屋
(
かんぶつや
)
の
乾蝦
(
ほしえび
)
や
棒鱈
(
ぼうだら
)
や
湯葉
(
ゆば
)
を眺めたり、たうとう私は二條の方へ
寺町
(
てらまち
)
を
下
(
さが
)
り其處の
果物屋
(
くだものや
)
で足を留めた。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
そして街から街へ、先に言ったような裏通りを歩いたり、駄菓子屋の前で立ち
留
(
ど
)
まったり、乾物屋の
乾蝦
(
ほしえび
)
や
棒鱈
(
ぼうだら
)
や
湯葉
(
ゆば
)
を眺めたり、とうとう私は二条の方へ寺町を
下
(
さが
)
り、そこの果物屋で足を
留
(
と
)
めた。
檸檬
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
「——打たば打たしめ、
棒鱈
(
ぼうだら
)
か
太刀魚
(
たちうお
)
でおうちあれ——」
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“棒鱈”の解説
棒鱈(ぼうだら)とは、日本のマダラの干物のこと。日持ちしないタラを流通させるために、古くから加工されてきた保存食である。主に煮物に用いられ、ほろほろとした食感と独特の風味に特徴がある。干鱈(ひだら)とも呼ぶ。北欧でもよく似た見た目のタラの干物が作られており、中でも塩漬け干物は輸出先のポルトガルやスペインのバスク地方などではバカラオと呼ばれている。
(出典:Wikipedia)
棒
常用漢字
小6
部首:⽊
12画
鱈
漢検準1級
部首:⿂
22画
“棒”で始まる語句
棒
棒杭
棒縞
棒立
棒切
棒鼻
棒手振
棒片
棒頭
棒組