“末濃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すそご50.0%
おそご25.0%
すえご25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこでつぼめて、逆上のぼせるばかりの日射ひざしけつつ、袖屏風そでびょうぶするごとく、あやしいと見た羽目の方へ、袱紗ふくさづつみを頬にかざして、しずかに通る褄はずれ、末濃すそごに藤の咲くかと見えつつ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
麓の春の豪華を、末濃おそごの裳にして福慈岳は厳かに、また莞爾かんじとして聳立そびえたっている。一たい伯母さんは幾つの性格を持っているのか知らん。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
はらりとしずんだきぬの音で、はや入口へちゃんと両手を。肩がしなやかに袂のさきれつつたたみに敷いたのは、ふじふさ丈長たけなが末濃すえごなびいたよそおいである。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)