“すそご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裾濃66.7%
末濃33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信玄の嫡子、太郎義信は時に二十四歳、武田菱の金具竜頭りゅうずの兜を冠り、紫裾濃すそごの鎧を着、青毛の駿馬に跨って旗本をたすけて、奮戦したことは有名である。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
空いろの裾濃すそごの不二の立てらくは夜のほのぼののものにぞありける
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そこでつぼめて、逆上のぼせるばかりの日射ひざしけつつ、袖屏風そでびょうぶするごとく、あやしいと見た羽目の方へ、袱紗ふくさづつみを頬にかざして、しずかに通る褄はずれ、末濃すそごに藤の咲くかと見えつつ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
名の上へ、藤の花を末濃すそごの紫。口上あと余白の処に、赤い福面女おかめに、黄色な瓢箪男ひょっとこあお般若はんにゃ可恐こわい面。黒の松葺まつたけ、浅黄のはまぐり、ちょっと蝶々もあしらって、霞を薄くぼかしてある。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)