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うじょう
ふりがな文庫
“
有情
(
うじょう
)” の例文
彼にあってはウォールデンの湖水や森が
有情
(
うじょう
)
であるばかりでなく、そこに住むいろいろな小動物や植物も人間のさまざまな性格と運命とを反映する。
森の生活――ウォールデン――:01 訳者の言葉
(新字新仮名)
/
神吉三郎
(著)
彼にあってはウォールデンの湖水や森が
有情
(
うじょう
)
であるばかりでなく、そこに住むいろいろな小動物や植物も人間のさまざまな性格と運命とを反映する。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
とか「親鸞は父母の孝養のためとて、念仏一返にてももうしたることいまだそうらわず。そのゆえは、一切の
有情
(
うじょう
)
はみなもて
世々生々
(
せせしょうじょう
)
の父母兄弟なり。」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
して見ますれば、われわれ
有情
(
うじょう
)
の凡夫が色に狂い、恋に迷うも、まことに是非ない儀でござりましょうか。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
第二に、一切の
有情
(
うじょう
)
はすべて皆世々生々の父母兄弟である。——すなわち彼は、現世において、人として、父母の永遠の幸福を祈るのを無意義とするのである。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
▼ もっと見る
「三
業
(
ごう
)
に悪を造らず、
諸々
(
もろもろ
)
の
有情
(
うじょう
)
を
傷
(
いた
)
めず、
正念
(
しょうねん
)
に空を観ずれば、
無益
(
むやく
)
の苦しみは免るべし」
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
また「彷彿として」という二字があるために何だか雛にも手毬にも魂が
這入
(
はい
)
って両者共に
有情
(
うじょう
)
なものとなったような心地がする。尤もそれは雛や手毬が動き出すというのではない。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
四百
万億
(
まんおく
)
阿僧祇
(
あそうぎ
)
の
世界
(
せかい
)
なる六
趣
(
しゅ
)
四
生
(
しょう
)
の
衆生
(
しゅうじょう
)
、
有形
(
うぎょう
)
のもの、
無形
(
むぎょう
)
のもの——
有形無形
(
うぎょうむぎょう
)
のうち、
慾界色界
(
よくかいしきかい
)
の
有情
(
うじょう
)
は
有形
(
うぎょう
)
にして、
無慾無色界
(
むよくむしきかい
)
の
有情
(
うじょう
)
は
無形
(
むぎょう
)
なり……なンかと大分むずかしい文句だが
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
……もしまた、その琴の音が、風のまに、ここから近い敵の三木城にまで聞えて、彼らのあら
胆
(
ぎも
)
に、
有情
(
うじょう
)
を思わせ、意味なき死を
覚
(
さと
)
らせれば、これは大きなてがらだ。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いや、何も
後顧
(
こうこ
)
はないこの身ひとつとしている兵にしても、石でない木でない
有情
(
うじょう
)
の心琴を揺すぶられて、何とはない涙が
眦
(
まなじり
)
からひとりでに垂れてくるのをみな、どうしようもなかった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
有情
(
うじょう
)
・
無情
(
むじょう
)
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
有情
(
うじょう
)
の
鬼
(
おに
)
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“有情”の意味
《名詞》
風情があること。
《名詞・形容動詞》
情趣のあること。
感覚や感情をそなえていること。
(出典:Wiktionary)
有
常用漢字
小3
部首:⽉
6画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“有情”で始まる語句
有情漢
有情物
有情含識
有情無形