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晩蒔
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おそまき
ふりがな文庫
“
晩蒔
(
おそまき
)” の例文
籬
(
かき
)
の外の畑では、まだ
晩蒔
(
おそまき
)
の麦を蒔いて居る。向うの田圃では、ザクリ/\鎌の音をさして
晩稲
(
おくて
)
を
苅
(
か
)
って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
今でも何かしようと思う積極的の人は
晩蒔
(
おそまき
)
ながら京阪へ出て行きますから、自然春日様の
棟木
(
むなぎ
)
で奈良人形を刻んだりする
躄
(
いざり
)
のようなものばかり居残るのだと申します。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そのつもりで邪魔でもあろうけれど折々遊びに来る時は快く上げてくれと、
晩蒔
(
おそまき
)
ながら、わかるように説明したい……。わたくしは再び路地へ入ってお雪の家の窓に立寄った。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ヂュリ (獨語的に)
類無
(
たぐひな
)
いわが
戀
(
こひ
)
が、
類
(
たぐひ
)
ないわが
憎怨
(
にくしみ
)
から
生
(
うま
)
れるとは! とも
知
(
し
)
らで
早
(
はや
)
う
見知
(
みし
)
り、
然
(
さ
)
うと
知
(
し
)
った
時
(
とき
)
はもう
晩蒔
(
おそまき
)
! あさましい
因果
(
いんぐわ
)
な
戀
(
こひ
)
、
憎
(
にく
)
い
敵
(
かたき
)
をば
可愛
(
かはゆ
)
いと
思
(
おも
)
はにゃならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それと同じく西洋の事を知ろうとするには何がさて置き
基督
(
キリスト
)
教の何たるかを知って置かねばならぬと、
晩蒔
(
おそまき
)
ながら心づいた故である。
罹災
(
りさい
)
の後わたくしは今だに空しくそれらの書をさがしている。
仮寐の夢
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「いや、あんなもの。
晩蒔
(
おそまき
)
でもこれから新生涯に入るんだ。」
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
晩
常用漢字
小6
部首:⽇
12画
蒔
漢検準1級
部首:⾋
13画
“晩”で始まる語句
晩
晩餐
晩方
晩酌
晩食
晩飯
晩秋
晩春
晩餐会
晩稲