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文久錢
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ぶんきうせん
文久錢とも
云ふべき
錢を
呑んだのです、
恰度私も
其節其塲に
居りましたが、
何も
心得ませんから
唯慌てる
計り、
何か
振舞のあツた
時ですから、
大勢人も
居りましたが、
何れも
青くなり
「
勘定にや
成んねえなどうも、
近頃は
仕やうねえよ
文久錢だの
青錢だのつちうのが
薩張出なくなつちやつてな、それから
何處へ
行つても
恁して
置くんだ」
商人がぼて
笊から
燐寸を
出さうとすると