故國こゝく)” の例文
新字:故国
かんがへると、無限むげん悲哀かなしくなつて、たゞ茫然ぼうぜん故國こゝくそらのぞんで、そゞろに暗涙あんるいうかべてとき今迄いまゝで默然もくねんふか考慮かんがへしづんでつた櫻木大佐さくらぎたいさは、突然とつぜんかほげた。
劍舞けんぶするのもある。なか一團いちだん七八にん水兵等すいへいらは、なみ突出つきだされたるいそうへむつましくをなして、はるかに故國こゝくてんのぞみつゝ、ふしおもしろくきみ千代八千代ちよやちよさかえ謳歌おうかしてるのであつた。