捏返こねかへ)” の例文
泥濘ぬかるみ捏返こねかへしたのが、のまゝからいて、うみ荒磯あらいそつたところに、硫黄ゆわうこしけて、暑苦あつくるしいくろかたちしやがんでるんですが。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
手置のよろしからぬ横町、不性なる裏通、屋敷町の小路などの氷れる雪の九十九折つづらをりある捏返こねかへせし汁粉しるこの海の、差掛りて難儀をきはむるとは知らず、見渡す町通まちとほり乾々干からからほしかたまれるにそそのかされて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)