“抛(はう)” の例文
おれは昨夜(ゆうべ)あの混血児(あひのこ)の女が抛(はう)りこんだ、薔薇(ばら)や百合(ゆり)の花を踏みながら、わざわざ玄関まで下りて行つて、電鈴の具合(ぐあひ)を調べて見た。
窓 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
とつて返(かへ)して助(たす)け出(だ)さうとする中(うち)、主要動(しゆようどう)のために家屋(かおく)は崩壞(ほうかい)し始(はじ)めたので、東湖(とうこ)は突差(とつさ)に母堂(ぼどう)を屋外(おくがい)へ抛(はう)り出(だ)した瞬間(しゆんかん)、家屋(かおく)は全(まつた)く先生(せんせい)を壓伏(あつぷく)してしまつたが
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
併(しか)し稽古の始めは大抵抛(はう)り出されて許(ばか)り居るに決まつてる。同じ抛り出されるなら相手が無名の丸太ン棒であるよりは天下の横綱なる方が自尊心を傷(きずつ)ける程度が薄いといふものだ。
相撲の稽古 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)
「かうなれば抛(はう)つては置けない。來い、八」