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打萎
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うちしを
ふりがな文庫
“
打萎
(
うちしを
)” の例文
二人は宙を飛んで一色邸に駈付けましたが、
打萎
(
うちしを
)
れた道庵を慰める
術
(
すべ
)
もなく、何うする事も出來ない有樣だつたのです。
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
朽木の
自
(
おのづか
)
ら
頽
(
くづ
)
れ行くらんやうにも
打萎
(
うちしを
)
れて見えし老女は、
猛然
(
もうねん
)
として振仰ぎ、血声を
搾
(
しぼ
)
りて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
二 われら飢ゑまた渇き、草のごとく刈りとられ青菜のごとく
打萎
(
うちしを
)
れたり
だいこん
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
みすぼらしく
打萎
(
うちしを
)
れぬ。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
母屋へ行つて支配人の常吉に逢つて見ると、これも恰幅の好い五十男で、ひどく
甥
(
をひ
)
の勇次郎の死んだのが打撃だつたらしく、大きな身體で
打萎
(
うちしを
)
れて居るのは氣の毒でした。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
女は
幺微
(
かすか
)
なる声して答へけれど、
打萎
(
うちしを
)
れて、なかなか立ちも
遣
(
や
)
らず。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
娘の沈んだ聲も、
打萎
(
うちしを
)
れた樣子も、彦兵衞の怒りを
宥
(
なだ
)
める由はなかつたでせう。
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鬚深
(
ひげふか
)
き
横面
(
よこづら
)
に
貼薬
(
はりくすり
)
したる
荒尾譲介
(
あらおじようすけ
)
は既に
蒼
(
あを
)
く
酔醒
(
ゑひさ
)
めて、
煌々
(
こうこう
)
たる空気ラムプの前に
襞襀
(
ひだ
)
もあらぬ
袴
(
はかま
)
の
膝
(
ひざ
)
を
丈六
(
じようろく
)
に組みて、
接待莨
(
せつたいたばこ
)
の葉巻を
燻
(
くゆ
)
しつつ意気
粛
(
おごそか
)
に、
打萎
(
うちしを
)
れたる宮と熊の敷皮を
斜
(
ななめ
)
に差向ひたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
平次は
打萎
(
うちしを
)
れて引下がる和助の後ろ姿を見て居ります。
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
萎
常用漢字
中学
部首:⾋
11画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀