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手緩
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てぬる
ふりがな文庫
“
手緩
(
てぬる
)” の例文
「何が乱暴。両親の顔に泥を塗って、それでも飽き足らずに、父親の首へ縄を掛けようとする不孝者には、これ位の事ではまだ
手緩
(
てぬる
)
い」
女記者の役割
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
アドルフ・マイとマンハイムにたいするまだかなり
手緩
(
てぬる
)
い攻撃が始められただけで、
蜂
(
はち
)
の巣をつついたような騒ぎになった。マンハイムは面白がった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「いけません、癖になるからいけません、あんな
性質
(
たち
)
の悪い組合をお上が取締らないというのが
手緩
(
てぬる
)
い」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そんな
手緩
(
てぬる
)
いんじゃありませんや。二十一番館の四ツ辻と、前田橋通りじゃ、非常線を張っているんで。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
同人雑誌を発行したのは、山野の知らしてきたような
手緩
(
てぬる
)
いものではない。俺はそれを思うと暗然たる気持がする。が、俺を圧迫したのはこの作品ばかりではない。
無名作家の日記
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
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纏
(
まと
)
まった詩だの歌だのを面白そうに
吟
(
ぎん
)
ずるような
手緩
(
てぬる
)
い事はできないのです。ただ野蛮人のごとくにわめくのです。ある時私は突然彼の
襟頸
(
えりくび
)
を後ろからぐいと
攫
(
つか
)
みました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この夫唱婦和という子供の
飯事
(
ままごと
)
みたいな
手緩
(
てぬる
)
い生気のない家庭は作れまいかと存じます。
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一知もラジオ
弄
(
いじ
)
りさえ許してもらえれば……という条件附で承知したもので、その纏まり方の電光石火式スピードというものは、万事に
手緩
(
てぬる
)
い村の人々をアッと云わせたものであったが
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
笹野新三郎は近頃の名與力で、
辛辣
(
しんらつ
)
な加役などからは、
手緩
(
てぬる
)
いと評判を取つてゐる人物、人に怨まれる筋などがあらうとも思はれません。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
辛辣
(
しんらつ
)
な加役などからは、
手緩
(
てぬる
)
いと評判を取っている人物、人に怨まれる筋などがあろうとも思われません。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「気の毒だが、二人まで殺されちゃ、
手緩
(
てぬる
)
い事では
埒
(
らち
)
があくまい、兎も角、一緒に来て貰い度いが——」
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お松はしかし、そんな
手緩
(
てぬる
)
い事には
牽制
(
けんせい
)
されそうもありません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お松は併し、そんな
手緩
(
てぬる
)
い事には
牽制
(
けんせい
)
されさうもありません。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
緩
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭