トップ
>
手易
>
たやす
ふりがな文庫
“
手易
(
たやす
)” の例文
分水嶺は既に
独逸
(
ドイツ
)
の国境を越して
墺太利
(
オーストリー
)
の領分になつてゐるので、さう
手易
(
たやす
)
く
其処
(
そこ
)
を極めることは出来ないやうである。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
が、天才を信じない犬たちは——いや、天才を発見することは
手易
(
たやす
)
いと信じてゐる犬たちはユダヤの王の名のもとに真のユダヤの王を
嘲
(
あざけ
)
つてゐる。
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして、その点が明かになれば、存外
手易
(
たやす
)
くお嬢さんの
在家
(
ありか
)
が分らないものでもありません。一度私にそのお嬢さんのお部屋を見せて頂けないでしょうか。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大丈夫でござりまする、御安心なさってお帰り、と突っぱねる。その安心がそう
手易
(
たやす
)
くはできぬわい、とうるさく云う。大丈夫でござりまする、と同じことをいう。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
けれども、いざさうして
實際
(
じつさい
)
に
筆
(
ふで
)
を動かしはじめてみると、なかなか
手易
(
たやす
)
くは行かなかつた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
その女をともかく
一角
(
いつかど
)
の令嬢仕立にするまでお鯉の
手許
(
てもと
)
においた、そして嫁入りをさせて安心したといった。しかしやがて五万円は
諸々
(
もろもろ
)
の人の手によって
手易
(
たやす
)
く失われてしまった。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「サウロよ、サウロよ、何の為にわたしを苦しめるのか?
棘
(
とげ
)
のある
鞭
(
むち
)
を蹴ることは決して
手易
(
たやす
)
いものではない。」
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自己弁護位
手易
(
たやす
)
いものはない。
闇中問答
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
易
常用漢字
小5
部首:⽇
8画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭