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てさぐ
ふりがな文庫
“
手捜
(
てさぐ
)” の例文
旧字:
手搜
今日か
明日
(
あす
)
に運命が迫っているのに……など思い思い
手捜
(
てさぐ
)
りをして行くうちに、又一つの階段にぶつかった。
螺旋
(
らせん
)
型になっているようだ。
冥土行進曲
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
一番から十番まで、一寸五分ぐらいから、五六寸のまで、枕に並べた定法の鍼の数を、不自由な眼と
手捜
(
てさぐ
)
りとで
辛
(
から
)
くも読むと
銭形平次捕物控:089 百四十四夜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
自分は
手捜
(
てさぐ
)
りに捜り寄って見たい気がした。けれどもそれほどの度胸がなかった。そのうち彼女の坐っている見当で女帯の
擦
(
す
)
れる音がした。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
やっと
手捜
(
てさぐ
)
りに拾い出した、きれぎれの印象を書くのであるから、これを事実と云えば、ある意味では、やはり一種の事実であるが、またある意味では
議会の印象
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
そうしてそれがひとりで枕もとの懐中時計を
手捜
(
てさぐ
)
りしている。その動作が今度は逆に、彼自身ほとんど忘れかけていたさっきの命令を彼に思い出させる。
恢復期
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
ジルベールが真先に立って、
手捜
(
てさぐ
)
りで玄関の鍵穴に合鍵を挿し込んで難なく
扉
(
ドア
)
を開け三人が吸い込まれる様に室内へ入った。客間には瓦斯が
明々
(
あかあか
)
と
点
(
とも
)
っていた。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
火の見台で兄弟や奉公人の大勢が、話し合ふ声のするのをたよりに、私は暗い二階を
手捜
(
てさぐ
)
りで通つて火の見台へ出ました。火の色には赤と黄と青が交つて居ました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
彼らはあたりが暗いので、時々両側の冷たい壁を
手捜
(
てさぐ
)
りながら、静に片足ずつ階段を降りて行った。
凍るアラベスク
(新字新仮名)
/
妹尾アキ夫
(著)
この最終の自筆はシドロモドロで
読
(
よ
)
み
辛
(
づら
)
いが、
手捜
(
てさぐ
)
りにしては形も整って七行に書かれている。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
私はやっと落着いて、胸の動悸をしずめて
真闇
(
まっくら
)
になったトンネルを
手捜
(
てさぐ
)
りで歩き出した。どこへ行くかわからないまま……。
冥土行進曲
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「娘は暗いところで、
手捜
(
てさぐ
)
りで解いたので、たぶん間違ったのでしょう。娘が解きたいのは、娘と又六と結んだのでした」
銭形平次捕物控:086 縁結び
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
こう思って私は過去の旅行カバンの中から
手捜
(
てさぐ
)
りに色々なものを取り出して並べて見ている。
厄年と etc.
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
私は割り切れない不思議な出来事の数々を考え考え
暗闇
(
くらやみ
)
の中を二三町ほど
手捜
(
てさぐ
)
りに歩いて行った。
冥土行進曲
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
街々から
霧
(
きり
)
が
湧
(
わ
)
いて、長屋もドブ板も、生け垣も、妙に物々しく見える本郷の一角、開けておいたらしい裏木戸を押して、やや広い庭へ入ると、霧でぼかされた土蔵の壁を
手捜
(
てさぐ
)
りに
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
捜
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭