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扁舟
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へんしゅう
ふりがな文庫
“
扁舟
(
へんしゅう
)” の例文
食後の小憩を未醒氏渚の
扁舟
(
へんしゅう
)
に
棹
(
さお
)
さして湖心に
出
(
い
)
づ。木川子は真裸になりて水中に泳ぐこと一、二分、たちまち躍り出して「アー冷たい」。
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
惜しい事に今の詩を作る人も、詩を読む人もみんな、西洋人にかぶれているから、わざわざ
呑気
(
のんき
)
な
扁舟
(
へんしゅう
)
を
泛
(
うか
)
べてこの
桃源
(
とうげん
)
に
溯
(
さかのぼ
)
るものはないようだ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蒋幹は、わざと、
綸巾
(
りんきん
)
をいただき、道服をまとい、一
壺
(
こ
)
の酒と、一人の童子をのせただけで、
扁舟
(
へんしゅう
)
飄々
(
ひょうひょう
)
、波と風にまかせて、呉の陣へ下って行った。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうして財布の底までハタイてしまうと、
明日
(
あす
)
は又「一葉の
扁舟
(
へんしゅう
)
、万里の風」だ。「海上の明月、
潮
(
うしお
)
と共に生ず」だ。彼等の
鴨緑江節
(
おうりょっこうぶし
)
を聞き給え……。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
蓋
(
けだ
)
シ典薬寮味原樹、
掃部
(
かもん
)
寮大庭ガ
庄
(
しょう
)
ナリ、摂津ノ国ニ
到
(
いた
)
レバ神崎
蟹島
(
かにしま
)
等ノ地アリ、此門連戸、人家絶ユルコトナク、
倡女
(
しょうじょ
)
群ヲ成シテ
扁舟
(
へんしゅう
)
ニ
棹
(
さお
)
サシ、舶ヲ
看撿
(
かんけん
)
シテ以テ
枕席
(
ちんせき
)
ヲ
薦
(
すす
)
ム、声ハ渓雲ヲ過ギ
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
立ちあがった二つの人間が、櫂と棹を
鞭
(
むち
)
のようにひらめかした。しぶきが彼らを包んでときどき見えなくした。
扁舟
(
へんしゅう
)
と云うよりもまだ危げであった。大きな波のうねりが姿をかき消し突きあげた。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
水をゆく
扁舟
(
へんしゅう
)
の上の人。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
扁
漢検1級
部首:⼾
9画
舟
常用漢字
中学
部首:⾈
6画
“扁”で始まる語句
扁
扁平
扁額
扁桃腺
扁鵲
扁柏
扁豆
扁平麺麭
扁桃
扁石