トップ
>
慨歎
>
がいたん
ふりがな文庫
“
慨歎
(
がいたん
)” の例文
俺
(
おれ
)
などはまだ学問が足りないのだ、平家物語を註釈する程に学問が出来て居ないのだと言つて、
慨歎
(
がいたん
)
して筆を
擱
(
お
)
くところが書いてありました。
一人の無名作家
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……いや、はや、実にどうも、
慨歎
(
がいたん
)
に堪えんことです。するとゴイゴロフは、ひどく
頼母
(
たのも
)
しそうな顔をして、おお、そうか。見そこなってすまなかったなァ。
犂氏の友情
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その子は今桑摘みに行っていないがとにかく
是非
(
ぜひ
)
休んで行けといって、
連
(
しき
)
りに一行の者を引止めて茶をすすめながら、木曾街道の駅々の
頽廃
(
たいはい
)
して行く姿をば
慨歎
(
がいたん
)
して
木曽御嶽の両面
(新字新仮名)
/
吉江喬松
(著)
「いよいよもって、
甘過
(
うます
)
ぎる話じゃ」藤戸大尉は
慨歎
(
がいたん
)
した。「俺の考えを最後に附加えるとこうじゃ。空軍として一時に参加出来るのは六百機、
乃
(
すなわ
)
ち我れと同数に過ぎぬ。 ...
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「そらまた、あのとおりの悪たれ
婆
(
ばばあ
)
だから始末にいけない」と心の中で
慨歎
(
がいたん
)
しながら、後戻りをして、も一度戸を叩いて、近所へ恥かしい思いをさしてやろうかと思ったが
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
▼ もっと見る
悪霊の存在——善を捨てて、悪に走るほど
慨歎
(
がいたん
)
すべきものはない。
汝
(
なんじ
)
は優勢なる魔群の存在を不思議に思うらしいが、事実はその通りであり、
而
(
し
)
かもそは
毫
(
ごう
)
も怪むに足らぬ。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
主は
家隷
(
けらい
)
を疑い、郎党は主を信ぜぬ今の世に対しての
憤懣
(
ふんまん
)
と悲痛との
慨歎
(
がいたん
)
である。
此家
(
このや
)
の主人はかく云われて、全然意表外のことを聞かされ、へどもどするより外は無かった。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その傾向の
慨歎
(
がいたん
)
すべきものであるか否かを、判定するまでは我々の任務でない。我々はただ現在の日常生活が、こうした急激の変遷の結果であることを知ればすなわち足るのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
とわれわれが想像して
慨歎
(
がいたん
)
するのも、あながち誤りではなさそうである。
フランス料理について
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
と甲が
慨歎
(
がいたん
)
すると、乙は
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「いやだなア、お父さんは」少年は体をくの字に曲げて
慨歎
(
がいたん
)
したのだった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“慨歎”の意味
《名詞》
慨 歎 (がいたん)
嘆き憤ること。
《動詞》
嘆き憤る。
(出典:Wiktionary)
慨
常用漢字
中学
部首:⼼
13画
歎
漢検準1級
部首:⽋
15画
“慨”で始まる語句
慨
慨然
慨嘆
慨世
慨歌
慨嘆然