情死しんぢゆう)” の例文
あなたは情死しんぢゆうなすつたとふことで、あゝ飛んだことをした、いゝ華魁おいらんであつたがしいことをしてしまつた
さういふ遊蕩的分子をその血にたんと持伝へてゐたから、舌切雀のやうに情死しんぢゆうで損じた舌をも、うにか工夫して独吟となると聴客きゝての魂を吸ひつけるやうなはなわざも出来たのだ。
抵当に入れた馬小屋見たよな家は、金主からつ立てられる、到頭たうとう村で建てて呉れた自分の息子の石碑の横で、夫婦が首をくゝつて終ひましたよ、ぢいばゝあ情死しんぢゆうだなんて、みんな笑ひましたが、其時もわし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
(学習院の女子部といふのは、自動車の運転手と情死しんぢゆうした芳川よしかは夫人の母校である。)
じつはね情死しんぢゆうそこなひました、相手あひて本町ほんちやう薬屋くすりやの息子さんで、二人とも助かりまして品川溜しながはだめあづけられて、すんでに女太夫をんなたいふに出るところをいゝあんばいにけてこゝにてゐますが。
それを思ふと、情死しんぢゆうする場合の他は、相手に二の約束だけはしない方がよい。