怪火あやしび)” の例文
怪火あやしびに映る、その大滝の雪は、目の前なる、ズツンと重い、おおきな山の頂から一雪崩ひとなだれに落ちて来るようにも見えました。
雪霊続記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
手を振り声を潜め眼を円くして、古城で変な足音の聴えた事や、深林に怪火あやしびの現われた事など、それかられへとたくみに語るので、娘達はこわければ恐い程面白く
黄金の腕環:流星奇談 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
と、前方遥か彼方あなたに赤黄色い灯火がぼんやりと怪火あやしびのようにともっている。そこに土牢があるのでもあろう。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
朽沼くちぬまよる怪火あやしび
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
怪火あやしびうつる、大瀧おほだきゆきは、まへなる、ヅツンとおもい、おほきやまいたゞきから一雪崩ひとなだれにちてるやうにもえました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
怪火あやしび、陰火の数々。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)