思入おもいれ)” の例文
もうもう思入おもいれここで泣いて、ミリヤアドの前じゃ、かなしい顔をしちゃいけません。
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふとひとしく、ひつくりかへつて、ねずみがころつとんだ。同時どうじに、づきんきものえてつた。襄邑じやういふちやう、そのとき思入おもいれがあつて、じつとると、つね貧弱ひんじやくねずみのみ。周南壽しうなんいのちながし。とふのである。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わっしは、お仏壇と、それから、蔦ちゃんが庭の百合の花をおしがったから、つぼみを交ぜて五六本ぶらさげて、お源坊と、車屋の女房かみさんとで、縁の雨戸を操るのを見ながら、梅坊主の由良之助、と云う思入おもいれ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
島野は悪い処へ、という思入おもいれあり。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)