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快楽
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たのしみ
ふりがな文庫
“
快楽
(
たのしみ
)” の例文
旧字:
快樂
大塚さんは彼女を
放擲
(
うっちゃらか
)
して
関
(
かま
)
わずに置いた日のことを考えた。あらゆる夫婦らしい
親密
(
したしみ
)
も
快楽
(
たのしみ
)
も行って了ったことを考えた。
刺繍
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
主人
(
あるじ
)
が浮かねば女房も、何の罪なきやんちゃざかりの
猪之
(
いの
)
まで
自然
(
おのず
)
と浮き立たず、
淋
(
さび
)
しき貧家のいとど淋しく、
希望
(
のぞみ
)
もなければ
快楽
(
たのしみ
)
も一点あらで日を暮らし
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
強烈
(
はげし
)
い肉の
快楽
(
たのしみ
)
を貪つた後の
浅猿
(
あさま
)
しい
疲労
(
つかれ
)
が、今日一日の苛立つた彼の心を
愈更
(
いやさら
)
に苛立たせた。『浅猿しい、浅猿しい!』と、彼は幾度か口に出して自分を罵つた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「なにをさがしてるんだ。おいらをおまえの子どもの名づけ親にすれば、子どもに金貨をしこたまやったうえに、世の中の
快楽
(
たのしみ
)
ってえ快楽を一つのこらずさせてやるがなあ」
死神の名づけ親(第一話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
残るは妾ただ一匹、年頃契り深からず、
石見銀山
(
いわみぎんざん
)
桝落
(
ますおと
)
し、地獄落しも何のその。
縦令
(
たと
)
ひ石油の火の中も、
盥
(
たらい
)
の水の底までも、死なば共にと
盟
(
ちこ
)
ふたる、恋し雄に先立たれ、何がこの世の
快楽
(
たのしみ
)
ぞ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
▼ もっと見る
世の中にはさまざまな生活があり、さまざまな
快楽
(
たのしみ
)
があるなどと云うことは、夢にも考えてみたことはなく、現在の自分の生活、現在の自分の快楽に満足しきっている彼は、世にも幸福な人間だった。
初雪
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
古本を
猟
(
あさ
)
ることはこの節彼が見つけた
慰藉
(
なぐさみ
)
の一つであった。これ程
費用
(
ついえ
)
が少くて
快楽
(
たのしみ
)
の多いものはなかろう、とは持論である。その日も例のように
錦町
(
にしきちょう
)
から小川町の通りへ出た。
並木
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
主人
(
あるじ
)
が浮かねば女房も、何の罪なき
頑要
(
やんちや
)
ざかりの猪之まで
自然
(
おのづ
)
と浮き立たず、淋しき貧家のいとゞ淋しく、
希望
(
のぞみ
)
も無ければ
快楽
(
たのしみ
)
も一点あらで日を暮らし、暖味のない夢に物寂た夜を明かしけるが
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
飲食
(
のみくい
)
するより外に
快楽
(
たのしみ
)
の無いような船員等は、行く先々で上陸する客を
羨
(
うらや
)
んだ。港の岸に見知った顔でもあると、彼等は
艀
(
はしけ
)
から声を掛けて、それから復た本船の方へ
漕
(
こ
)
ぎ戻った。
船
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“快楽(
快感
)”の解説
快感(かいかん、el: ἡδονή, 、la: voluptas、en: pleasure)は、気持ち良いと感じる事。快楽(かいらく)、享楽(きょうらく)とも。喜び・幸せ・満足等の感情と密接に結びついている。
(出典:Wikipedia)
快
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
楽
常用漢字
小2
部首:⽊
13画
“快楽”で始まる語句
快楽院是参貞如