“桝落”の読み方と例文
読み方割合
ますおと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
騷がせて濟まねえが、昨夜鍛冶かぢ町上總屋に入つた、左傷の五右衞門が、間違ひもなく此町内に追ひ込まれたのだよ。うなりや桝落ますおとしの中の鼠だ、今度こそは逃しつこはねえ
残るは妾ただ一匹、年頃契り深からず、石見銀山いわみぎんざん桝落ますおとし、地獄落しも何のその。縦令たとひ石油の火の中も、たらいの水の底までも、死なば共にとちこふたる、恋し雄に先立たれ、何がこの世の快楽たのしみぞ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
そのためには、むこうを油断させ、釣りだして桝落ますおとしにかけるほかはないんだが、大袈裟に鮨売の総ざらいなどとやったあとだからむこうも用心してちっとやそっとのことでは気をゆるすまい。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)