シリング)” の例文
欠損の主因はファーニッシング・デパートメント仕入の際、英為替二シリングペニーであったのが送金のとき二志以下となる。
新種族ノラ (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
一プウドすなわち四十ポンドの小麦粉は約二ペニー半で売られ、一頭の牡牛は五、六シリング、また牝牛は三、四シリングで売られた1
「そんな話は癇にさわるからよせ。三人の懐を合せたって十シリングもないくせに。無駄な夢は見ないようにしようよ」
三界万霊塔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「さあ、私は誓ってもよいんですが、はじめたしかに四シリングと書いたのに、はっきり十四シリングとなっているんです」
他の品を一包みにした。二十シリング(それが私の持つてる全部であつた)這入つてゐるお金入をポケットに入れた。
一番怠けた男の給料を半減する旨言渡した。其の男は大人しくうなずいて、てれた笑い方をした。初めて此処ここへ来た頃、召使の給料を六シリング減じたら、其の男は直ぐに仕事を止めた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「たしか十シリングだったと思います。日本の金にすると、まあ五円位なものでしょう」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
シネ・コダックおよび附属品一個、これだけ持ち込んで超過二ポンドシリングペンスを払った。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
パッティもHMVで十二シリング、米国ビクターで五ドルの時代があり、日本相場に直訳して十割関税を加算し、二十三円也と注したことなどがある。そのつもりか今でも中古値ちゅうぶるねが恐ろしく高い。
一週二十五シリングの月給で、ちゃんと一人前に出勤し、自分の力で下宿屋に部屋を持ち、ロザリーにとってこれは何とも云えない悦びでした。総てのことが珍しい。すべてのことが、驚異です。
ホテルの女中がこっそり団体一人の旅費を訊ねたので六ポンドシリングだと答えると、びっくりして云うには、六磅あればカイロから巴里まで行って自分たちは帰って来るのが習慣だと云っていたから
欧洲紀行 (新字新仮名) / 横光利一(著)
私は駈け下りてお金入れにありつたけのお金を——三シリングか四志ばかりであつたがやつてしまつた。良くも惡くも彼等は私のおめでたのお相伴しやうばんをしなくてはならない。
が、もし出て来たら、お気の毒だが、この宛名で送ってもらいたいと言って、番地を書いたものと、少しばかりだが、と一シリングのお金を置いておかえりになったのです。
昼食三シリング・夕食三シリングペンスとあって、ア・ラ・カアトのほうを見ると、こうだ。
幾何のお金があれば其處迄私を連れて行つてくれるかと、私はたづねた。三十シリングと彼は云つた。二十志しか持つてゐないがと私は云つた。宜しい、それでやつてあげませうと彼は云つた。
昼食壱シリングペンス 夕食弐志六片
A は四ポンド十四シリングペンス
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
牛鍋 弐シリングペンス