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御這入
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おはい
ふりがな文庫
“
御這入
(
おはい
)” の例文
手持無沙汰
(
てもちぶさた
)
なので、向うで
御這入
(
おはい
)
りというまで、黙って
門口
(
かどぐち
)
に立っていた
滑稽
(
こっけい
)
もあった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さあ、この中へ
御這入
(
おはい
)
りなさい。蚤も蚊もいません」と鼻の
前
(
さき
)
へ突きつけた。驚くか、恥ずかしがるか、この様子では、よもや、苦しがる事はなかろうと思って、ちょっと
景色
(
けしき
)
を
伺
(
うかが
)
うと
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「しかしあなたの垣根のそとへ来て立っているのは向うの勝手じゃありませんか、話しが聞えてわるけりゃもっと小さい声でなさるか、もっと大きなうちへ
御這入
(
おはい
)
んなさるがいいでしょう」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
余は今この四角な家の石階の上に立って鬼の面のノッカーをコツコツと
敲
(
たた
)
く。しばらくすると内から五十
恰好
(
かっこう
)
の肥った婆さんが出て来て
御這入
(
おはい
)
りと云う。最初から見物人と思っているらしい。
カーライル博物館
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
若い坊さんが「御湯に
御這入
(
おはい
)
り」と云う。主人と居士は余が
顫
(
ふる
)
えているのを見兼て「
公
(
こう
)
、まず這入れ」と云う。
加茂
(
かも
)
の水の
透
(
す
)
き
徹
(
とお
)
るなかに全身を
浸
(
つ
)
けたときは歯の根が合わぬくらいであった。
京に着ける夕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
是非
御這入
(
おはい
)
んなさいって、勧めているんでしょう、——いろいろ
訳
(
わけ
)
を言って、こう云う利益があるの、ああ云う利益があるのって、何でも一時間も話をしたんですが、どうしても這入らないの。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いえ何……まあ
御這入
(
おはい
)
んなさい。さあ」と片足を部屋のうちへ引く。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「もう好い加減に
御這入
(
おはい
)
りよ。
風邪
(
かぜ
)
でも引くといけないから」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「じゃ、まあ
御這入
(
おはい
)
り。
緩
(
ゆっ
)
くり御茶でも
呑
(
の
)
んで話すから」
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「はあ、
御這入
(
おはい
)
り」と云ったなり、出てくる
景色
(
けしき
)
もない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おい、
御這入
(
おはい
)
り」と云ったぎり坐っている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
御這入
(
おはい
)
りなさい。ちっとも構いません」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「御湯に
御這入
(
おはい
)
んなさらないからですよ」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
這
漢検準1級
部首:⾡
11画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“御”で始まる語句
御
御馳走
御前
御意
御座
御簾
御尤
御覧
御免
御堂