御子おんこ)” の例文
かれな。四郎どの。御身は決して不肖ではない。不孝な御子おんこでもない。……ただお気づきあらぬ落度が一つあられた」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御身は女のうちにて祝せられ、御胎内の御子おんこイエズスも祝せられたもう。天主の御母聖マリア、罪人なるわれらのために、今も臨終の時も祈りたまえ。
洪武二十五年九月、懿文太子の後をけてその御子おんこ允炆皇太孫の位にかせたもう。継紹けいしょうの運まさにかくの如くなるべきが上に、しもは四海の心をくるところなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
宿やどし奉りし上は何卒なにとぞ御出生の御子おんこを世に立度たてたく存じ奉れば後來迄のちのちまでも御見捨なき爲に御證據おんしようこの品をくだし置れ度と願ければ徳太郎君も道理におぼし召て御墨付おすみつき御短刀おたんたうそへて下されけり澤の井は押戴おしいたゞ御短刀おんたんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
銀弓鳴らすアポローン——ヂュウスの御子おんこ惶みて
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
御子おんこと御身との悩のために
岩沼卿いわぬまきょうよばせらるるたっとき御身分の御方おんかた、是も御用にて欧州に御滞在中、数ならぬ我を見たて御子おんこなき家の跡目にすわれとのあり難き仰せ、再三いなみたれど許されねばいなみかねて承知し
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
君の御子おんこの跡慕ひ、わが閨房を兄弟を
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)