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当嵌
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あては
ふりがな文庫
“
当嵌
(
あては
)” の例文
旧字:
當嵌
捨吉はマアシュウ・アーノルドの「生の批評」と題した本を読んだことを思出して、その言葉を特にテインの文章に
当嵌
(
あては
)
めて見たかった。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
対象認識もそこからであろう。対象認識の立場から出立する人は、自己そのものの存在ということも、時間空間の形式に
当嵌
(
あては
)
めて対象的に考える。
デカルト哲学について
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
彼等は今後も
地衣類
(
ちいるゐ
)
のやうにいつまでも地上に生存するであらう。「適者生存」は彼等には正に
当嵌
(
あては
)
まる言葉である。彼等ほど地上の適者はない。
続西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
人が、もしこれを性の欲望に関する変態のものだったろうと言うなら、
或
(
あるい
)
はそうかも知れないと答えよう。
丁度
(
ちょうど
)
、
年頃
(
としごろ
)
もその説を
当嵌
(
あては
)
めるに
妥当
(
だとう
)
である。
桃のある風景
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そうすれば、点字のアは南、イは南無という
工合
(
ぐあい
)
に
当嵌
(
あては
)
めることが出来る。この調子で解けばいいのだ。そこで、これは、俺が
昨夜
(
ゆうべ
)
この暗号を解いた結果だがね。
二銭銅貨
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
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そしてまず文句の中の○の部分へ文字を
当嵌
(
あては
)
めて、左のような文章を作り上げたのである。(サツエイ ハ ヨル八時三十分 ヨリ行ウ ビショップ ヤンセン同伴ス)
危し‼ 潜水艦の秘密
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
今の議論を実際に
当嵌
(
あては
)
めて見た。恋、交友、夫婦、みなよく合理する。それと共に、先生に対する事件、彼女に対する事件、みな解決される。嬉しくて/\ならなかつた。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
マイリ(Meili)などのドイツ国際私法論者が用いた Massgebendes Recht という語に
当嵌
(
あては
)
めた訳語であって、初めてこれを法例理由書の中に用い
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
道徳を一つ一つの型に
拵
(
こしら
)
えてしまっていますから、小さいものは
当嵌
(
あては
)
まりますが、大きくなると、その型に入れきれなくなります、その場合になって、不道徳だの、乱倫だのと
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし個人的には、たとえそれは自覚されないにしても、何かしら自ずから一定の標準をもっていて、それに
当嵌
(
あては
)
めて口調の善し悪しを区別している事だけは否定し難い事実である。
歌の口調
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
天狗も河童と同様で、支那ではあまりに説かれていない。『
山海経
(
せんがいきょう
)
』に「陰山に獣ありそのかたち狸の如くして白首、名づけて天狗といふ」というのであるから、我国の天狗には
当嵌
(
あては
)
まらない。
妖怪漫談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この一つのものには前の帰納した理論は
当嵌
(
あては
)
まらない事になる。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
わたくしは池上が憧憬してとき/″\
口誦
(
くちずさ
)
み、その癖、自分の気持は全然それに
当嵌
(
あては
)
め切れなかった芭蕉の「野ざらし紀行」の書き出しの文句の耳についてるのを、ふと思い出しまして
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
ただ有り合ふ世だけに
当嵌
(
あては
)
めて、その場その場に身を生すことを考へて来た——事実、恋ふべき過去でも無い、信じられる未来とも思へなかつた、
業風
(
ごうふう
)
の吹くままに遊び散らし、書き散らし
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
嵌
漢検1級
部首:⼭
12画
“当”で始まる語句
当
当然
当惑
当時
当前
当座
当家
当麻
当身
当初