店受たなうけ)” の例文
孝「へい、ちっとも存じませんが、わたくしの十一歳の時に始めて店受たなうけの叔父から母親おふくろの事や親父の事も聞きました」
私し店受人致し候以前より別段べつだん入懇じゆこんに付店受たなうけ人に相成候所右不慮ふりよ出來しゆつたい仕つり餘儀よぎく其儘受人のよしみにて引取世話つかまつまかり在候八箇年以前御檢使ごけんしの場は存じ申さず候へ共其後右道十郎お召捕めしとりに相成御調しらべの度毎に私し儀も召出され委細心得罷り在候御調べ筋は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
孝「へいあれは本当の叔父ではございません、親父おやじ店受たなうけで、ちょっと間に合わせの叔父でございます」
わたくしには兄弟も親類もございませんゆえ、たれあって育てる者もないところから、店受たなうけ安兵衞やすべえさんに引取られ、四歳よッつの時から養育を受けまして、只今では叔父分となり
文「屹度きっとくれるか、これ/\森松、此の婆の云う事はグル/\変るから店受たなうけか大屋を呼んで来い」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まア私の一了簡にもきませんから、福井町の店受たなうけとこへ往って松さんが遊んで居ますから、私は是から行って呼んで来ましょうから、松さんにお前さんが逢って頼んで下さい、ね
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)