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年紀上
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としうえ
ふりがな文庫
“
年紀上
(
としうえ
)” の例文
火の玉め、鍍金の方が
年紀上
(
としうえ
)
で、
私
(
わっし
)
あ仏の銀次だなんて、はじめッから挨拶が
癪
(
しゃく
)
に障ったもんだから、かねてそのつもりだったと見えまさ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と聞いて
頷
(
うなず
)
くのを見て、
年紀上
(
としうえ
)
だけに
心得顔
(
こころえがお
)
で、
危
(
あぶな
)
っかしそうに
仰向
(
あおむ
)
いて
吃驚
(
びっくり
)
した
風
(
ふう
)
でいる幼い方の、
獅子頭
(
ししがしら
)
を
背後
(
うしろ
)
へ引いて
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
死のうとした日の朝——宗吉は、
年紀上
(
としうえ
)
の
渠
(
かれ
)
の友達に、顔を
剃
(
あた
)
ってもらった。……その
夜
(
よ
)
、明神の境内で、アワヤ
咽喉
(
のんど
)
に擬したのはその剃刀であるが。
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
馴染
(
なじみ
)
になって、元老の娘が、五つばかり
年紀上
(
としうえ
)
だが優しい
婦
(
おんな
)
で、可愛い小僧だから、つい
親
(
したし
)
んで、
一日
(
あるひ
)
、能会の日、
中食
(
ちゅうじき
)
の弁当を御馳走して、お茶を入れて二人で食べていた。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寄居虫
(
やどかり
)
で釣る
小鰒
(
こふぐ
)
ほどには、こんな伯父さんに
馴染
(
なじみ
)
のない、人馴れぬ里の児は、目を光らすのみ、返事はしないが、
年紀上
(
としうえ
)
なのが、
艪
(
ろ
)
の手を止めつつ、けろりで、合点の
目色
(
めつき
)
をする。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
確
(
たしか
)
にその人、我が
年紀
(
とし
)
十四の時から今に到るまで一日も忘れたことのない
年紀上
(
としうえ
)
の女に初恋の、その人やがて都の華族に嫁して以来、十数年間
一度
(
ひとたび
)
もその顔を見なかった、
絶代
(
ぜつだい
)
の
佳人
(
かじん
)
である。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
紀
常用漢字
小5
部首:⽷
9画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“年紀”で始まる語句
年紀
年紀頃
年紀下
年紀恰好