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ふりがな文庫
“
小店
(
こだな
)” の例文
五十五六まで
小店
(
こだな
)
に勤めて、まだ獨身らしい老番頭が、何時の間にやら世を呪ひ自分を嘲けつて、惡魔的な棄鉢な氣持になつて行くのでせう。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
千蔵も広島に
小店
(
こだな
)
をかり教授とやら申ことに候。帰後はなしとも
礫
(
つぶて
)
とも不承候。
源
(
げん
)
十
直卿
(
ちよくけい
)
仍旧
(
きうにより
)
候。源十軽浮、時々うそをいふこと自若。直卿
依旧
(
きうにより
)
候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
この呉服屋の
小店
(
こだな
)
の若い夫婦の間には、今年生れの可愛い男の子があって、虫のせいかその夜中に苦しがって気絶してしまったのを、若い女房は、その夜中であることも
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小店
(
こだな
)
を構えて、武具馬具の
修繕
(
つくろ
)
いなどを、表むきの
生業
(
なりわい
)
として、それを手ヅルに南都、叡山の僧兵やら、諸家へも出入りして、宮方のおうごきなどを、
密
(
ひそ
)
と探っておるよしにござりまする
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此の男の
謡
(
うた
)
って来るものは門付には誠に移りの悪い一中節ですから、
裏店
(
うらだな
)
小店
(
こだな
)
の神さん達が耳を喜ばせることはとても出来ませんが、美男と申すので
惣菜
(
そうざい
)
のお
銭
(
あし
)
をはしけて門付に施すという
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
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五十五六まで
小店
(
こだな
)
に勤めて、まだ独身らしい老番頭が、いつの間にやら世を呪い自分を
嘲
(
あざけ
)
って、悪魔的な捨鉢な気持になって行くのでしょう。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そうして
小店
(
こだな
)
でも開いて、町人になってしまおうかとも思わせられました。そうでなければ髪を剃りこぼって、こんなお寺のお小僧になってしまった方が気楽だろうとも考えさせられました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「わたしはもうこれまでの体だから、これからお前を養女にして、町人でいいから堅そうな養子を見立てて、
小店
(
こだな
)
の一軒も出すようにして、お前の世話になって畳の上で死ねるようになりたい」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小店
(
こだな
)
には、日々に
空家
(
あきや
)
が
殖
(
ふ
)
えて、
大店
(
おおだな
)
は日に日に腐ったまま立ち枯れて、人の住まなくなった楼の
塗格子
(
ぬりごうし
)
や、
褪
(
さ
)
め果てた水色の
暖簾
(
のれん
)
に染め出された大きな
定紋
(
じょうもん
)
が
垢
(
あか
)
づいてダラリと下った
風情
(
ふぜい
)
を見ると
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
店
常用漢字
小2
部首:⼴
8画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父