トップ
>
客室
>
きゃくま
ふりがな文庫
“
客室
(
きゃくま
)” の例文
「室は広い室で、
客室
(
きゃくま
)
にわざわざこしらえたものでございますが、怪しいことがありますから、何人も入れないことにしてあります」
警察署長
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
主税はあとで座敷を出て、縁側を、十畳の
客室
(
きゃくま
)
の前から、玄関の横手あたりまで、行ったり来たり、やや
跫音
(
あしおと
)
のするまで
歩行
(
ある
)
いた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余も何をか
躊躇
(
ためら
)
う
可
(
べ
)
き目科の後に一歩も遅れず引続きて歩み入れば奥の
室
(
ま
)
と云えるは是れ
客室
(
きゃくま
)
と居室と
寝室
(
ねま
)
とを兼たる者にして彼方の隅には
脂染
(
あかじみ
)
たる布を以て覆える
寝台
(
ねだい
)
あり、室中何と無く薄暗し
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
座敷は——こんな
貸家建
(
かしやだて
)
ぢやありません。壁も、床も、皆
彩色
(
さいしき
)
した石を敷いた、
明放
(
あけはな
)
した二階の大広間、
客室
(
きゃくま
)
なんです。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ちょうどその横が十畳で、
客室
(
きゃくま
)
らしい
造
(
つくり
)
だけれども、夫人はもうそこを縁づたいに通越して、次の(菅女部屋)から
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
また全館のうち、帳場なり、
客室
(
きゃくま
)
なり、湯殿なり、このくらい、
辞儀
(
じぎ
)
、
斟酌
(
しんしゃく
)
のいらない、
無人
(
むにん
)
の
境
(
きょう
)
はないでしょう。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
客室
(
きゃくま
)
に通りて待たるれば、
侍女
(
こしもと
)
に
襖
(
ふすま
)
を開かせ、貞子の
方
(
かた
)
静々と
立出
(
たちいで
)
らる。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“客”で始まる語句
客
客人
客間
客車
客樣
客様
客来
客気
客舎
客殿