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嬌
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あま
ふりがな文庫
“
嬌
(
あま
)” の例文
父は
卓子
(
テーブル
)
にもたれて何か
頻
(
しき
)
りと書きなぐつてゐた。娘は
嬌
(
あま
)
えるやうに父の手をとつた。そして教授がたつた今自分に結婚を申込んだ事を話して
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そしてそれに
嬌
(
あま
)
えこむ気になって、「しかしずいぶん茶気のある人で、わたくしは偉いと思いますが?——」
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
この河が
嬌
(
あま
)
えて、夜寒にヒシと岸辺に寄り添ふ時、銀いろの波がたつて、恰かもダマスクス刀の焼刄のやうにきらめいて、青々としたドニェープルは再び眠りに落ちる。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:03 怖ろしき復讐
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
広義は
嬌
(
あま
)
ったれて泣き声をたてた。広巳は広義の足にやっていた手をはずしてその両手を捕えた。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「そんなに怖い目して見るのは厭!」娘は
嬌
(
あま
)
えたやうに
頭
(
かぶり
)
をふつた。「ねえ、
阿母
(
おつか
)
さん、
阿母
(
おつか
)
さんも結婚
前
(
ぜん
)
に
宅
(
うち
)
の
阿父
(
おとう
)
さんと一緒に温室に入つた事があつて。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
「今夜は珍らしいお客さんを一人連れてきた」と言って、高見さんが六七名の一座へ紹介してくれた時には、自分もいつもどおりお客に
嬌
(
あま
)
えこんだ時のような誇りを感じた。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「先生、ちよいとお伺ひ致しますが——」娘は
嬌
(
あま
)
えたやうな身振をした。「天国には結婚が無いやうに福音書に書いてありますが、あれは
真実
(
まつたく
)
なんでございませうか。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
子供は
嬌
(
あま
)
えたやうに和尚の袖を引張つた。和尚は笑ひ/\袖を引き離した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と一寸
嬌
(
あま
)
えたやうな口を利いた。抱月氏は怠儀さうに額を見た。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と言ひ言ひ、
嬌
(
あま
)
えるやうに男の顔を見る。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
嬌
漢検1級
部首:⼥
15画
“嬌”を含む語句
愛嬌
嬌態
嬌羞
愛嬌者
御愛嬌
嬌瞋
嬌笑
嬌娜
嬌声
無愛嬌
嬌名
嬌然
嬌音
嬌嗔
嬌飾
愛嬌造
嬌魅
嬌艶
嬌媚
不愛嬌
...