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四阿屋
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あずまや
ふりがな文庫
“
四阿屋
(
あずまや
)” の例文
この影の奥深くに
四阿屋
(
あずまや
)
がある。腰をかけると、
後
(
うしろ
)
は
遮
(
さえぎ
)
るものもない
花畠
(
はなばたけ
)
なので、広々と澄み渡った青空が
一目
(
ひとめ
)
に
打仰
(
うちあお
)
がれる。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
半腹に鳳山亭と匾したる
四阿屋
(
あずまや
)
の
簷
(
のき
)
傾きたるあり、長野辺まで望見るべし。遠山の頂には雪を
戴
(
いただ
)
きたるもあり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
お悦が小走りに
衝
(
つ
)
と追って、
四阿屋
(
あずまや
)
がかりの茶屋の軒下に立つと、しばらくして
蛇
(
じゃ
)
の目を一本。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仮山
(
つきやま
)
の
背後
(
うしろ
)
になった
四阿屋
(
あずまや
)
の方へ往ったのだ、四阿屋の中には、人のひそひそと話す声がしていた、枝葉の間からそっと
覗
(
のぞ
)
くと、月の陰になって中にいる人は見えないが
雨夜草紙
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
四阿屋
(
あずまや
)
の方には、遊覧の人の姿などが、働いている若い者に交ってちらほら見えていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
言わないで、一しょに行くのだよ。どうも
己
(
おれ
)
はプラアテルが見たいのだから。こないだ一しょに行って愉快に思った処へ、もう一遍行って見たいのだ。それあの
四阿屋
(
あずまや
)
だな。あそこなら冷たくはないよ。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
後
(
うしろ
)
の黒い
常磐木
(
ときわぎ
)
の間からは
四阿屋
(
あずまや
)
の
藁
(
わら
)
屋根と
花畠
(
はなばたけ
)
に枯れ死した秋草の
黄色
(
きばみ
)
が
際立
(
きわだ
)
って見えます。縁先の
置石
(
おきいし
)
のかげには
黄金色
(
こがねいろ
)
の小菊が星のように咲き出しました。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
黄金
(
こがね
)
の
穹窿
(
まるてんじょう
)
おほひたる、『キオスク』(
四阿屋
(
あずまや
)
)の戸口に立寄れば、周囲に茂れる
椶櫚
(
しゅろ
)
の葉に、
瓦斯燈
(
ガスとう
)
の光支へられたるが、濃き五色にて画きし、窓硝子を
洩
(
も
)
りてさしこみ
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それから給仕を呼んで勘定をして、二人は足早に
四阿屋
(
あずまや
)
を出た。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“四阿”で始まる語句
四阿
四阿亭
四阿山