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うはごと
ふりがな文庫
“
囈語
(
うはごと
)” の例文
たゞ臨終に
貴女
(
あなた
)
のお名前を
囈語
(
うはごと
)
のやうに二度繰り返したのです。それで、万一
貴女
(
あなた
)
に、お心当りがないかと思つて参上したのですが。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
娯しみを失ひきつた当麻の古婆は、もう飯を喰べても味は失つてしまつた。水を飲んでも、口をついて、独り語りが
囈語
(
うはごと
)
のやうに出るばかりになつた。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
我床には呪水を
灑
(
そゝ
)
ぎぬ。わが眠に就くときは、僧來りて祈祷を勸めたり。此處置は益〻我心を
妥
(
おだやか
)
ならざらしめき。
囈語
(
うはごと
)
の由りて出づるところは、われ自ら知れり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
と
理由
(
わけ
)
の
解
(
わか
)
らぬ
囈語
(
うはごと
)
をいつて、
意識
(
いしき
)
は
全
(
まつた
)
く
不明
(
ふめい
)
に
成
(
な
)
つた。
遂
(
つひ
)
には
異常
(
いじやう
)
な
力
(
ちから
)
が
加
(
くは
)
はつたかと
思
(
おも
)
ふやうにお
品
(
しな
)
の
足
(
あし
)
は
蒲團
(
ふとん
)
を
蹴
(
けつ
)
て
身體
(
からだ
)
が
激動
(
げきどう
)
した。
枕元
(
まくらもと
)
に
居
(
ゐ
)
た
人々
(
ひと/″\
)
は
各自
(
てんで
)
に
苦
(
くる
)
しむお
品
(
しな
)
の
足
(
あし
)
を
抑
(
おさ
)
へた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
永久に、消え去らうとする青年の意識が、ホンの瞬間、此世に呼び返されたのか、それとも死際の無意味な
囈語
(
うはごと
)
であつたのだらうか、青年は
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
この「ルチフエエル」が姿をば、一たび見つるもの忘るゝことなし。われもダンテが詩にて、
彼奴
(
かやつ
)
と
相識
(
ちかづき
)
になりたるが、汝はよべの
囈語
(
うはごと
)
に、その魔王の状を、
詳
(
つばら
)
に我に語りぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
その前後から、烈しい高熱に襲はれ初めた瑠璃子は、取りとめもない
囈語
(
うはごと
)
を云ひつゞけた。その囈語の中にも、美奈子は、母が直也と呼ぶのを幾度となく聴いた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
“囈語”の意味
《名詞》
寝言。譫言。
戯言。
(出典:Wiktionary)
囈
漢検1級
部首:⼝
21画
語
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
“囈”で始まる語句
囈言
囈
囈口