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嚏
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くさみ
ふりがな文庫
“
嚏
(
くさみ
)” の例文
しかし起きて
膳
(
ぜん
)
に向った時、彼には
微
(
かす
)
かな寒気が
脊筋
(
せすじ
)
を上から下へ伝わって行くような感じがあった。その後で
烈
(
はげ
)
しい
嚏
(
くさみ
)
が二つほど出た。傍にいる細君は黙っていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども巨人の方では奥に二人が入るにつれて、こそばゆくなつて、
嚏
(
くさみ
)
をしさうになりますのを
怺
(
こら
)
へ/\致しますので、中の二人は時々その強い息に吹き
仆
(
たふ
)
されました。
漁師の冒険
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
私は申譯のない御無沙汰して居りましたが貴君もお
母樣
(
つかさん
)
も御機嫌よくいらつしやりますかと問へば、いや最う私は
嚏
(
くさみ
)
一つせぬ位、お袋は時たま例の血の道と言ふ奴を始めるがの
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
先日
(
こなひだ
)
横山大観氏が
席上
(
せきじやう
)
揮毫
(
きがう
)
で、
画絹
(
ゑきぬ
)
の
書損
(
かきそこな
)
ひをどつさり
拵
(
こしら
)
へて、神戸の
富豪
(
ものもち
)
の胆を潰させた事を書いたが、人間の胆といふものは、
大地震
(
おほぢしん
)
や
大海嘯
(
おほつなみ
)
の前には平気でゐて、
却
(
かへ
)
つて女の一寸した
嚏
(
くさみ
)
や
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
人
(
ひと
)
皆
(
みな
)
の
天壽
(
てんじゆ
)
の
蔓
(
つる
)
の
手入
(
てい
)
れ
時
(
どき
)
嚏
(
くさみ
)
だにせぬうちの
養生
(
やうじやう
)
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
▼ もっと見る
途端にクシーンと大きな
嚏
(
くさみ
)
が一つ出た。
深夜の市長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私は
申訳
(
まをしわけ
)
のない御無沙汰してをりましたが
貴君
(
あなた
)
もお
母様
(
つかさん
)
も御機嫌よくいらつしやりますかと問へば、いやもう
私
(
わし
)
は
嚏
(
くさみ
)
一つせぬ位、お袋は時たま例の血の道と言ふ奴を始めるがの
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大きな山でもとばされるやうな
嚏
(
くさみ
)
をしました。
漁師の冒険
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
嚏
漢検1級
部首:⼝
17画