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可忌
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いまわし
神職 ……居眠りいたいて、ものもあろうず、
棺の
蓋を打つよりも
可忌い、
鉄槌を落し、
釘を
溢す——釘は?……
懐中ものまで
剥取られた上、
親船、
端舟も、
斧で、ばら/\に
摧かれて、
帆綱、
帆柱、離れた釘は、
可忌い
禁厭、
可恐い
呪詛の用に、
皆奪られて
了つたんです。
幸いに
可忌い坊主の影は、公園の一
木一草をも妨げず。また……人の
往来うさえほとんどない。
幸ひに
可忌い坊主の影は、公園の一
木一
草をも
妨げず。又……人の
往来ふさへ
殆どない。