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只一人
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たゞひとり
読みて
大尉の
壮行と
予も
共にするの感あり、
其は
此日より
後の
事にして、
予は
此日只一人嬉しくて、ボンヤリとなり、社員にも
辞せず
見せて
薫りも
分ち
合ふ
中村園田と
呼ぶ
宿あり
園田の
主人は
一昨年なくなりて
相続は
良之助廿二の
若者何某学校の
通学生とかや
中村のかたには
娘只一人男子もありたれど
早世しての一
粒ものとて
寵愛はいとゞ
手のうちの
玉かざしの
花に
吹かぬ
風まづいとひて
願ふは