原稿げんこう)” の例文
そこで正直をもうしますと、この小さな「イギリス海岸かいがん」の原稿げんこうは八月六日あの足あとを見つける前の日のばん宿直室しゅくちょくしつで半分書いたのです。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
富士男は一枚の原稿げんこうを、ゴルドンの前においた。それには十五少年の学級と、受け持ち教導者きょうどうしゃなどがしるされてあった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
その秋大阪に住んでいるある作家に随筆をたのむと、〆切しめきりの日に速達が来て、原稿げんこうは淀の競馬の初日に競馬場へ持って行くから、原稿料を持って淀まで来てくれという。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
わたしはいつもっていたことですが、滝田たきたさんは、徳富蘇峰とくとみそほう三宅雄二郎みやけゆうじろう諸氏しょしからずっとくだって僕等ぼくらよりもっととしわかひとにまで原稿げんこうつうじて交渉こうしょうがあって、色々いろいろ作家さっか逸話いつわっていられるので
夏目先生と滝田さん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「もうわらのオムレツが出来あがったころだな。」とつぶやいてテーブルの上にあったかわのカバンに白墨のかけらや講義の原稿げんこうやらを、みんな一緒いっしょに投げ込んで、小脇こわきにかかえ
(この間原稿げんこう枚分まいぶんなし)
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
の間原稿げんこうなし)
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)