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原士
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はらし
ふりがな文庫
“
原士
(
はらし
)” の例文
「よく見えませぬが……」と樹上の居場所をかえて手をかざしながら——「オオ、駈け向ってゆきました、
原士
(
はらし
)
の方が十四、五名」
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それよりは、一刻も早く、啓之助や
原士
(
はらし
)
たちのいる剣山の
麓
(
ふもと
)
へ
辿
(
たど
)
りつくことを急いだ方がよいと、お米は息ぎれをこらえつづけた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
原士
(
はらし
)
衆の詰めている
麓
(
ふもと
)
の木戸へ行って、この大変をお
報
(
し
)
らせしようと存じ、急いで、
平家
(
へいけ
)
の馬場から降りてきたところでございます
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蜂須賀
(
はちすか
)
名物の
猛者
(
もさ
)
、
原士
(
はらし
)
の者や若侍の面々。
曲者
(
くせもの
)
がお船蔵の方へ駈け抜けたときいて、天堂一角をまッ先に、今、ここへ殺到した。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おれもこんどは落ちつくぜ。うム、御恩賞と
扶持米
(
ふちまい
)
を大事に守って、昔のとおり川島の
原士
(
はらし
)
となって、この屋敷を建てなおすつもりだ」
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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いったん川島へ帰った老人は、
原士
(
はらし
)
仲間へこういって旅装をしなおし、従僕次郎ひとりを連れて、徳島の城下へ出かけて行った。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
阿波の国だけにあった特殊な武家階級、
原士
(
はらし
)
という一族の中には、その頃までも、殺伐な野武士の血が多分に遺伝されていた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その者こそ、蜂須賀阿波守から、弦之丞を
刺殺
(
しさつ
)
せよと命ぜられて、大阪表から後になり先になって、ここまで尾行してきた
原士
(
はらし
)
の
天堂
(
てんどう
)
一
角
(
かく
)
だ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
阿波の
原士
(
はらし
)
の中でも、
剛
(
ごう
)
の者といわれている一角が、なぜか真っ先に走ったので、九鬼も森も
対手
(
あいて
)
を捨てて、空しく川長を飛び出してしまった。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
原士
(
はらし
)
の中で、有名な使い手だけあって、
難波
(
なんば
)
一
方
(
ぽう
)
流
(
りゅう
)
と覚しき太刀筋はたしかなもの。弦之丞とて、
迂濶
(
うかつ
)
にはあしらえない。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
去年の夏——、蜂須賀家の
原士
(
はらし
)
に斬りこまれて、住吉村を去ったかれは、あれから幾月かを、紀伊の山奥に暮らしていた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、その
鈎
(
かぎ
)
の爪がガッキとどこかへ食いついた途端に、天神岸から
軽舸
(
けいか
)
を飛ばしてついてきた
原士
(
はらし
)
たち、縄を
攀
(
よ
)
じてポンポンと
蝗
(
いなご
)
のようにおどり込んできた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すなわち天堂一角が、阿州屋敷から助太刀に派遣された、
原士
(
はらし
)
の組と協力して、もちの木坂に法月弦之丞を待ちぶせした、その翌々日、
垂井
(
たるい
)
の
宿
(
しゅく
)
で発したもの。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
どっちも物騒きわまる人物だが、周馬を、江戸という都会型の悪党とみるならば、孫兵衛は、元
阿波
(
あわ
)
の
原士
(
はらし
)
であるところの、野性的な悪党だということができる。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると、天堂一角が、いきなり、前に足を投げだしているひとりの
原士
(
はらし
)
をまたいで、その男の側へすすみ、
穢
(
むさ
)
いものでもつまむように、グイと
襟
(
えり
)
がみを引き起こした。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
原士
(
はらし
)
の
長
(
おさ
)
龍耳
(
りゅうじ
)
老人が出かけるなんて
稀有
(
けう
)
なことだ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
原
常用漢字
小2
部首:⼚
10画
士
常用漢字
小5
部首:⼠
3画
“原士”で始まる語句
原士気質
原士天堂一角