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厚顔
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あつか
ふりがな文庫
“
厚顔
(
あつか
)” の例文
旧字:
厚顏
鴉
(
からす
)
の群れは、急に
厚顔
(
あつか
)
ましく地上へ降りて来て、死骸へたかり、
梅酢
(
うめず
)
を浴びたようになって、驚喜の翼を
搏
(
う
)
っている。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
花
(
はな
)
は、この
厚顔
(
あつか
)
ましいくもが、せめて
花弁
(
はなびら
)
だけ、
糸
(
いと
)
でしばりつけないのを、せめてものしあわせと
考
(
かんが
)
えていました。
くもと草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それですから男子の前で話が少しでも智力を要する問題に及ぶと
厚顔
(
あつか
)
ましく支離滅裂な冗弁を並べるか、謙遜して口を
噤
(
つぐ
)
んでしまうかの外ありません。
婦人改造と高等教育
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
稼ぎ高を山分けに致しますから……とか何とか
厚顔
(
あつか
)
ましい事を云って、柔らかく固く相談をしますと、不思議にも若親分が、青い顔をして暫く考えた
後
(
のち
)
に、黙って承知したんだそうです。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「それじゃあ
厚顔
(
あつか
)
ましいという意味ですか」
ひやめし物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
『
厚顔
(
あつか
)
ましい女と、きっと、御立腹になるかも知れませぬが……もしっ、生涯、夫婦が御恩に着ますから……』
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ても、
厚顔
(
あつか
)
ましい。めずらしやとは、わしの方でいうことば。
清水
(
きよみず
)
の
三年坂
(
さんねんざか
)
では、まんまと、討ち洩らしたが、きょうこそ、その
素首
(
すこうべ
)
は、この婆がもろうたぞ」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お見覚えもないはずでございまする。初めての
御見
(
ぎょけん
)
。それなのに、こう
厚顔
(
あつか
)
ましゅう」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……ところが、四十だいとなると、女に対してすることが
厚顔
(
あつか
)
ましくもなるし、それがお
通
(
つう
)
の場合のような事件になると、今度は世間がゆるさない。そして、致命的な外聞になってしまった。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“厚顔”の意味
《名詞》
厚顔(こうがん)
厚かましいこと。また、そのようなさま。鉄面皮。
(出典:Wiktionary)
厚
常用漢字
小5
部首:⼚
9画
顔
常用漢字
小2
部首:⾴
18画
“厚”で始まる語句
厚
厚意
厚司
厚誼
厚情
厚木
厚狭
厚衾
厚朴
厚板