千日せんにち)” の例文
「そない言はんと、せめて秋まで延ばしなはらんかいな。そのうち千日せんにちへでもて、おもろい奇術てづまを見てからにでもしたらうや。」
心ここにあらざれば如何いかなる美味ものんどくだらず、今や捕吏ほりの来らんか、今や爆発のひびき聞えんと、三十分がほどを千日せんにちとも待ちびつ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
おきなひめもその細工さいく立派りつぱなのにをどろいてゐますと、そこへうんわるく玉職人たましよくにん親方おやかたがやつてて、千日せんにちあまりも骨折ほねをつてつくつたのに、まだ細工賃さいくちんくださるといふ御沙汰ごさたがないと
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
火葬にしてその遺骨を親元におくっろうと両人相談の上、遺骸を大阪の千日せんにちの火葬場にもっいっやいて、骨を本国に送り、ず事は済んだ所が、私が千日から帰て三、四日経つとヒョイとわずらついた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)