“労(わづらは)” の例文
旧字:勞
争ひ得ずして竟(つひ)に貴婦人の手を労(わづらは)せし彼の心は、溢(あふ)るるばかり感謝の情を起して、次いではこの優しさを桜の花の薫(かをり)あらんやうにも覚ゆるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
此(こ)の前年(ぜんねん)の末(すゑ)に私(わたし)を訪(たづ)ねて来たのが、神田(かんだ)南乗物町(みなみのりものちやう)の吉岡書籍店(よしをかしよじやくてん)の主人(しゆじん)、理学士(りがくし)吉岡哲太郎(よしをかてつたらう)君(くん)です、私(わたし)が文壇(ぶんだん)に立つに就(つ)いては、前後(ぜんご)三人(さんにん)の紹介者(せうかいしや)を労(わづらは)したので、其(そ)の第一が此(こ)の吉岡君(よしをかくん)
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)