こほり)” の例文
ぶたい花みちは雪にて作りたる上に板をならぶる、此板も一夜のうちにこほりつきて釘付くぎづけにしたるよりもかたし。だん国にくらぶればろんほかなり。
爲損しそんじたるときの用心には腰なる拳銃あり。丙。この小刀こがたなも馬鹿にはならぬ貨物しろものなり。(かの身材小さき男はこほりの如き短劍を拔き出だして手に持ちたり。)乙。早くさやに納めよ。
「売冰図。堅冰六月浄璘々。叫売歩過入軟塵。応是仙霊投砕玉。活来熱閙幾場人。」売冰はいづれの国の風俗であらうか。当時の江戸にこほりを売るものがあつたか、どうかは不詳である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ぶたい花みちは雪にて作りたる上に板をならぶる、此板も一夜のうちにこほりつきて釘付くぎづけにしたるよりもかたし。だん国にくらぶればろんほかなり。
後にはかのふみ我にさへ面白くなりて、今は早や三たび閲しつ。その地獄のめでたさよ。汝はハツバス・ダアダアの墮つべきを何處とか思へる。火のかたなるべきか、こほりのかたなるべきか。
きやくのもてなしもしつくしてほとんど倦果うみはてつひには役者仲間なかまいひあはせ、川のこほりくだきて水をあび千垢離せんごりしてはれいのるもをかし。
きやくのもてなしもしつくしてほとんど倦果うみはてつひには役者仲間なかまいひあはせ、川のこほりくだきて水をあび千垢離せんごりしてはれいのるもをかし。
且水のこほりは地中にりても消易きえやすきものなり、これなし、水は極陰の物なるゆゑ陽にかんやすきゆゑなり。我越後に削氷けづりひを視ておもふに、かの谷間たにあひありといひしは天然てんねんの氷室なり。
且水のこほりは地中にりても消易きえやすきものなり、これなし、水は極陰の物なるゆゑ陽にかんやすきゆゑなり。我越後に削氷けづりひを視ておもふに、かの谷間たにあひありといひしは天然てんねんの氷室なり。