其験そのしるし)” の例文
旧字:其驗
百人の白拍子をして舞はせられしに、九十九人舞ひたりしに、其験そのしるしもなかりけり。しずか一人舞ひたりとても、竜神りゅうじん示現じげんあるべきか。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つたへていふ、白髪はくはつ老翁らうをうへいをもちてなだれにくだるといふ。また此なだれ須川村の方へ二十町余の処真直まつすぐつき下す年は豊作ほうさく也、菖蒲村の方へなゝめにくだす年は凶作きやうさく也。其験そのしるしすこしたがふ事なし。
有験うげんの高僧貴僧百人、神泉苑しんせんえんの池にて、仁王経にんおうきょうこうたてまつらば、八大竜王はちだいりゅうおう慈現じげん納受のうじゅたれたまふべし、と申しければ、百人の高僧貴僧をしょうじ、仁王経を講ぜられしかども、其験そのしるしもなかりけり。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)