トップ
>
一棹
>
ひとさお
ふりがな文庫
“
一棹
(
ひとさお
)” の例文
葉子は桑と塗物の二つか三つある中から、かなり上等な桑の鏡台を買ったが、そこの紹介で大通りの店で箪笥も
一棹
(
ひとさお
)
買った。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
成善は家禄を
割
(
さ
)
いて、その五人扶持を東京に送致してもらうことを、当路の人に請うて
允
(
ゆる
)
された。それから長持
一棹
(
ひとさお
)
の錦絵を書画兼骨董商
近竹
(
きんたけ
)
に売った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
抵当の品物というのは、封印してある長持が
一棹
(
ひとさお
)
であった。中には、内蔵助が、心を
籠
(
こ
)
めて入れた品が
充
(
み
)
ちているのであったが、程なく、その使の者が帰って来ていうには
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
古い
箪笥
(
たんす
)
の
一棹
(
ひとさお
)
も工面をするからどちらへか片附いたらと、
体
(
てい
)
の可いまあ厄介払に、その話がありましたが、あの
娘
(
こ
)
も全く縁附く気はございませず、親身といっては
他
(
ほか
)
になし
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まあ、厭な子だねえ! 私には
羊羹
(
ようかん
)
一棹
(
ひとさお
)
買って来てくれたこともないくせに」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
上野下の青石横町に住んでいたころも、根岸のお
行
(
ぎょう
)
の松のすぐきわに、音無川の前にいたころもそうだった。
老嬢
(
おうるどみす
)
になった娘のミシン台とたんすが
一棹
(
ひとさお
)
あるきりのわびしい暮しかただった。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それ程貧乏だと思う人はねえ
何処
(
どっ
)
から嫁を貰っても
箪笥
(
たんす
)
の
一個
(
ひとつ
)
や長持の
一棹
(
ひとさお
)
ぐらい
附属
(
くッつ
)
いて来る、器量の悪いのを貰えば
田地
(
でんじ
)
ぐらい持って来るのは
当然
(
あたりまえ
)
だ、
面
(
つら
)
がのっぺりくっぺりして居るったって
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
棹
漢検1級
部首:⽊
12画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥