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一人前
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ひとりまえ
ふりがな文庫
“
一人前
(
ひとりまえ
)” の例文
まだ返辞をしないうちに、例の赭顔の女中が大きい盆に
一人前
(
ひとりまえ
)
ずつに包んだ餅菓子を山盛にして持って来て銘々に配り始めた。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「校正は係が別です。一口に校正と言っても、ナカ/\馬鹿になりませんよ。これも
一人前
(
ひとりまえ
)
にやれるまで一修業です」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
一人前
(
ひとりまえ
)
何坪何合かの地面を与えて、この地面のうちでは寝るとも起きるとも勝手にせよと云うのが現今の文明である。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
七左、程もあらせず、銚子を
引攫
(
ひッつか
)
んで載せたるままに、
一人前
(
ひとりまえ
)
の膳を両手に捧げて、ぬい、と出づ。
錦染滝白糸:――其一幕――
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何処
(
どこ
)
から取寄せた肉だか、殺した牛やら、病死した牛やら、そんな事には
頓着
(
とんじゃく
)
なし、
一人前
(
ひとりまえ
)
百五十文ばかりで牛肉と酒と飯と十分の飲食であったが、牛は随分硬くて臭かった。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
おきまりの
一人前
(
ひとりまえ
)
の刺身位は物の数でもなく、たちまちそれは平らげられてしまいます。
幕末維新懐古談:17 猫と鼠のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
斯
(
こ
)
うやって楽屋の者が大勢出て、畳の敷いてある上へお客を坐らせて、僅か四銭ぐらいでは余り芸が
拙
(
つたな
)
いようだから、せめて
一人前
(
ひとりまえ
)
五円
宛
(
ずつ
)
も取ったら宜かろうと仰しゃいますが
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それより相川の養子となり、其の筋へ養子の届をして、
一人前
(
ひとりまえ
)
の立派な侍に
出立
(
いでた
)
って往来すれば、途中で人足などに馬鹿にもされず
宜
(
よ
)
かろうから、
何
(
ど
)
うぞ家内だけの祝言を聞済んでください
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こうして
髭
(
ひげ
)
を生やしたり、洋服を着たり、シガーを
銜
(
くわ
)
えたりするところは
上部
(
うわべ
)
から見ると、いかにも
一人前
(
ひとりまえ
)
の紳士らしいが、実際僕の心は宿なしの
乞食
(
こじき
)
みたように朝から晩までうろうろしている。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
是が
一人前
(
ひとりまえ
)
の侍なれば再び門を
跨
(
また
)
いで
邸
(
やしき
)
へ帰る事は出来ぬぞ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“一人前”の意味
《名詞》
一人前(いちにんまえ)
一人が一回の飲食で食べたり飲んだりするのに適切と考えられる量の食べ物や飲み物。それらを入れるのに適した食器。一人分の食べ物、飲み物、食器。
積極的な助力がなくてもするべきことをできるような、成熟した技量や人格を持つ人間。一丁前。
年齢や肉体が大人あるいは大人と見なせるような人間。一丁前。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“一人”で始まる語句
一人
一人子
一人娘
一人息子
一人一人
一人々々
一人旅
一人女
一人言
一人法師