“わびごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
詫言87.5%
詫事5.4%
侘言1.8%
色々詫言1.8%
詑言1.8%
謝言1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仕方がないので詫言わびごとをして、念の為にあすこにいるあの自動車からお降りなすったのでしょうね。と確めると、そうだとの答えだ。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
前様めえさんがお母様っかさんに逢って斯ういう訳の災難せえなんで取られたと云って、あんたが詫事わびごとをしたら、お母様っかさんも聞かない事もあんめえ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
のこれるはじうへならず、勿躰もつたいなき覺悟かくごこゝろうち侘言わびごとして、どうでもなれぬ生中なまなかきてぎんとすれば、人並ひとなみのういことつらいこと、さりとは此身このみへがたし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
室に備え付けの洗面鉢をあやまってこわしたある日本人が、主婦に対して色々詫言わびごとを云うのを、主婦の方では極めて機嫌よく「いや何でもありません、ビッテ、シェーン」を繰返していた。
ある日の経験 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
でも、これから幸子がけ着けて行っても恐らくそれ迄には切れてしまうであろうし、切れていなかったとしても、代りに出てどんな詑言わびごとが云えるであろう。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
手前何処どこの者か知らんけれども、人の前を通る時に挨拶して通れ、ことにコレ武士の腰にたいして歩く腰の物の柄前に足をかけて、麁忽そこつでござると一言ひとこと謝言わびごとも致さず、無暗むやみに参ることが有るか
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)