“ろうおう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
老翁36.6%
老鶯26.8%
老媼24.4%
老嫗4.9%
狼王2.4%
老王2.4%
老鴬2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目の下に黒いあざのごときものが現われ、一瞬間前までの闘志満々たる大統領は、たちまちにして気息奄々きそくえんえんたる瀕死の老翁ろうおうと化し去ったのである。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
隼人はひとりで、朽葉を踏みながら林の端までいった。どこかで老鶯ろうおうが鳴き、筒鳥の声が甲高く谷にこだまして聞えた。
ちくしょう谷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
青年これによりてすでに老成人ろうせいじんの思想あり、少女これによりてすでに老媼ろうおうの注意あり、そは基督教は物のじつを求めしめてその影をかろんぜしむるものなればなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
私はそういいながら、ぱッとなわをそのくびへ投げかけた。ところがさすがは狼王ろうおう、ふっと身をかわして繩をくわえとり、その結び目をかみきってずたずたにした。
りこうぶった私の計略けいりゃくは、狼王ろうおうロボのためにすっかりうらをかかれてしまったのである。
その次の老王ろうおうの像も、基督キリストの像も飛び散る。
泉水の岸、築山つきやまの裾に、盛りを過ごした桜の花が、それでも枝に群れていて、ひっきりなしに散っていた、老鴬ろうおうの声もしきりに聞こえた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)