“めいせき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
明晰88.5%
明晢2.9%
明晳2.9%
名石1.9%
名跡1.0%
名蹟1.0%
明皙1.0%
銘跡1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭脳明晰めいせきにして、組織だった宇宙観、人生観を有せる人である。ゆえに彼の言う所は常に理性的にして、その論理は整然としておる。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
京大のラグビイ選手として抜群の体力や明晢めいせきな頭脳にも恵まれていたのが、前線の惨忍な厳しい雰囲気になじめず、見ている間に痩せおとろえ精神まで異常に衰弱していった。
さようなら (新字新仮名) / 田中英光(著)
何故なら、「明晳めいせきさ」、は僕においては「潔癖さ」の度合いによるものだ。そして、僕の純潔とは、潔癖な自意識を最も忠実な使者とする、「精神の肉体」と名づけられるものへの形容詞であった。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
……ところが昨年のこと、徽宗きそう皇帝が、万歳山ばんざいさんの離宮にお庭作りを営まれるに当って、制使十名を、西湖せいこへご派遣になり、西湖の名石めいせきをたくさん、都へ運ばせることになった
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
助け大功たいこう有し段神妙しんべうなり依て今より十人扶持ふち下され足輕あしがる小頭こがしら申付るなりと家老中より三人へ執達しつたつに及びければお花友次郎は云に及ばず忠八まで君恩くんおんかたじけなきに感涙かんるゐ止め敢ず何れも重々ぢう/\有難ありがたき段御うけ申上て引退しりぞき夫より友次郎は改めて松田の養子となり養家やうか名跡めいせき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人間の歴史の粉飾、と言ったらいいでしょうか。西湖などは、清国政府の庭園です。西湖十景だの三十六名蹟めいせきだの、七十二勝だのと、人間の手垢てあかをベタベタ附けて得意がっています。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
呂律ろれつの廻らないシューマンに飽き飽きした我らが、コルトーの明皙めいせき鮮麗な演奏に接して、随喜し渇仰かつごうし、立ちどころにレコード万能主義者になったのもまたむを得ないことである。
熊野三山のお詣りも済み、今は心残すことのなくなった一行は、浜宮はまのみやから舟で沖に向った。途中、山なりの島と呼ばれる小島にのぼり、大きな松の木を削って、そこへ銘跡めいせきを書きつけた。