“まやぶにん”の漢字の書き方と例文
語句割合
摩耶夫人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家へ帰って、摩耶夫人まやぶにんの影像——これだとすみやかに説教が出来る、先刻さっきの、花御堂の、あかちゃんの御母ぎみ——頂餅いただきと華をささげたのに、香をたいて、それから記しはじめた。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかもゆきなすゆびは、摩耶夫人まやぶにんしろほそはな手袋てぶくろのやうに、まさ五瓣ごべんで、それ九死一生きうしいつしやうだつたわたしひたひそつり、かるむねかゝつたのを、運命うんめいほしかぞへるごとじつたのでありますから。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
伝え聞く、摩耶山忉利天王寺とうりてんのうじ夫人堂の御像おんすがたは、そのいにしえりょうの武帝、女人の産に悩む者あるをあわれみ、仏母ぶつも摩耶夫人まやぶにんの影像を造りて大功徳をしゅしけるを、空海上人入唐の時、我が朝にかしずき帰りしものとよ。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)