“ました”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真下60.9%
眞下13.0%
益田8.7%
眼下8.7%
直下4.3%
眞階下4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その中に皆の群から少し離れて、社廟のすぐ真下ましたに繋いだ小舟では、若い漁師がどうしたものかうまく寝つかれないで、唯ひとりもぞくさしていた。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
その眞下ましたに、魚屋さかなやみせがあつて、親方おやかた威勢ゐせいのいゝ向顱卷むかうはちまきで、黄肌鮪きはだにさしみ庖丁ばうちやうひらめかしてたのはえらい。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
神代の天の岩屋戸の物語にも、似通うた所のある話であります。(益田ました郡誌。岐阜県益田郡上原村門和佐)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
眼下ましたの線路を玩具のような客車が上りになっているこっちへ上ってくるのが見えた。疲れきったようなバシュバシュという音がきこえる。時々寒い朝の呼吸いきのような白い煙をまるくはきながら。
人を殺す犬 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
ムルデの河波は窓の直下ましたのいしづゑを洗ひて、むかひの岸の草むらは緑まだあせず。そのうしろなるかしわの林にゆふもやかかれり。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「でも、この騷ぎでは眞階下ましたに休んでゐられませんよ、八五郎親分と來たら、太神樂だいかぐら仁輪加にわかをけしかけたやうで」
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)