“ぶっし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仏師28.6%
物資28.6%
仏子14.3%
仏氏14.3%
仏祠14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冷い石畳の台座の上に、わずかに風雨をしのぐとった有様でそっけなく安置されてある。本尊の薬師如来は、飛鳥あすか時代のとり仏師ぶっし作と伝えらるる木造のみ仏であるが、その両眼が真白い。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
ところが、やみ物資ぶっしもなくなると、たちまちかねもうけのみちがとだえて、にわか大尽だいじんは、またむかしのようなまるはだかとなって、もうこっとうひんなどうものがなくなる。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
仏子ぶっし範宴、人と生れてここに二十九春秋、いたずらに国土の恩にれて長じ、今もって、迷悟を離れず悪濁おだく無明むみょうにあえぎ、幾たびか籠り幾たびか彷徨さすら
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼も、仏者である、聖護院の御内みうちに僧籍のある仏子ぶっしである。菩薩の顔と、邪人の顔と、見わけのつかない人間ではない。——なんで親鸞は前からこんなよい顔を備えていたろうか。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仏氏ぶっしのいわゆる生者しょうじゃ必滅ひつめつの道理、今更おどろくは愚痴に似たれど、夜雨やう孤灯ことうもと、飜って半生幾多いくたの不幸を数え来れば、おのずから心細くうら寂しく、世にたよりなく思わるる折もありき。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
仏法渡来までの日本には、仏教はなかったのでありますし、神は日本とともに、その発祥はっしょう建国けんこくから御柱みはしらとしてあるものでありますから、どこまでも、神祭は国教であり、仏祠ぶっしは民教であるというふうに
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)