“ひなだん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雛壇55.2%
雛段44.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一杯いっぱい雛壇ひなだんのやうな台を置いて、いとど薄暗いのに、三方さんぽう黒布くろぬの張廻はりまわした、壇の附元つけもとに、流星ながれぼし髑髏しゃれこうべひからびたひとりむしに似たものを、点々並べたのはまとである。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何を訊いてもらちがあかず、唯今朝は自分で雛壇ひなだんを疊んで雛の道具を土藏へ運ぶ筈だつたが、氣分が惡かつたので止してしまつて、下女のお文に頼んだところ
さうして二十ねんむかし父母ふぼが、んだいもとためかざつた、あか雛段ひなだん五人囃ごにんばやしと、模樣もやううつくしい干菓子ひぐわしと、それからあまやうから白酒しろざけおもした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
雛段ひなだんをくつがえす勇気がないのか。君たちにとって、おいしくもないものは、きっぱり拒否してもいいのではあるまいか。変らなければならないのだ。
如是我聞 (新字新仮名) / 太宰治(著)